10月13日 木曜日
1999日目 Three Frontier
身体が冷えきっている。寒い…
ずっと体操座りで丸まっていたので身体中バキバキだ。
ある意味ハンモック船より過酷だわ……
20時間くらいかかると聞いていたが、予定よりも早く、朝のうちにサンタロサの港に着いた。
どうやらイミグレーションまではトゥクトゥクで移動する必要があるらしい。何人かのトゥクトゥクに聞いてみると、どうやら一律で10ソルらしい。
歩いて行こうかと思ったが、すぐにトゥクトゥクに乗って正解だと気づく。道はぐちゃぐちゃのドロドロで、とても歩いて行ける様な道じゃなさそうだ。
イミグレーションで順番待ちをしていると、日本語で話しかけられた。
浅野さん。同じフェリーに乗っていたみたいだ。定年を迎えて、コロナで延期になってしまっていた念願の南米旅行をしているところらしい。
まさかこんな所で日本人の方に会うとは。
色々お話しさせて頂き、もし今夜レティシアに泊まるなら良かったら自分の部屋に泊まってくださいと言って頂いた。
一足先にコロンビアへ向かった浅野さんと別れて、俺はブラジルのイミグレーションに行く。スタンプもらわないと。
小舟に乗ってブラジル側へ行くが、イミグレーションらしきものは見当たらない。

どうやらまた離れた場所にある警察署でスタンプ貰えるらしく、バイタクで連れて行ってもらう。
だが船か飛行機のチケットがないと駄目だとか、旅程を結構細かく聞かれて大変だった。たまたま英語が出来る女の子が手伝ってくれて何とかスタンプゲット。
後はフェリーの出港日を確認しないと。
待っていてくれたバイタクのおっちゃんとフェリー乗り場へ行き、お金をペルーペソで払うと、お釣りはブラジルレアルで帰ってくる。
計算が分かんねぇ、、
でも絶対損してるな。
でもブラジルのお金ないし、
「後でATMに連れて行ってくれたらブラジルのお金で払うから少し待っててくれ!」
と言っても全然通じないし、彼の言葉も聞き取れない。
そうか、ここはもうブラジルなんだよな。言語もスペイン語からポルトガル語に変わったんだ。
フェリーのおばちゃんと話してる間に、おっちゃんは行ってしまった。
どうやらフェリーは明日出港するらしい。
240レアル。
計算してみると、大体180ソルってところ。ペルーのハンモック船よりも少し高い。
支払いはブラジルレアルだと言う。
レアル持ってねぇ、、、
支払いは明日でも良いと言うことなので、レティシアの街に向かう事にした。ブラジル側のこのタバチンガよりコロンビア側のレティシアの方がホテルとか色々あるらしい。
バイタクを捕まえて、お金がないからとりあえずレティシアにあるATMに行ってもらう。
ここら辺は自由に行き来出来るらしく、ブラジルからコロンビア側にいつの間にか入っていた。


バイタクに待っててもらい、お金を下ろそうとすると、今度はコロンビアペソになった。また全然計算分かんねぇ……てかコロンビアペソもだけど、ブラジルレアルが必要なんだよ…
適当に300ペソくらい下ろそうとするも出てきたのは10ペソ。
へ?どう言うこと?
300ペソのボタン押したはずだよな?
もう頭の中は???
バイタク待たせっぱなしで申し訳ないので、とりあえず10ペソ払う。
絶対損してる。
後で計算して分かったのは、コロンビアの通貨、ペソはやたら桁がデカくて、さっきのは10000ペソだったみたいだ。更に10000ペソ下ろすのに手数料が倍くらいかかっていた。
もうややこし!!
全然分かんねぇ!!
頭の中はクエスチョンマークだらけだけど、とにかく現金が必要だ。
両替所で持っていたUSドルをブラジルレアルとコロンビアペソに両替えした。
分かったことは、ここの国境地帯はイミグレーションもそれぞれ離れていて、タクシーや舟で移動する必要があるので、細かいお金を持っておいた方が良い。それとあちこち移動する前に、ある程度のブラジルレアルとコロンビアペソを手に入れとかないと支払いで大分損してしまう。レートも頭に入れておかないと、計算が分からなくて混乱してしまう。
今夜の宿をどうしようかと歩いていると、浅野さんと遭遇した。部屋へ案内してもらい、ベッド余ってるからと、泊まらせて頂けることになった。
ありがとうございます。甘えます。
この旅始まって以来の豪華な部屋だ。

それから近くの店で銃を撃たせて貰った。
勿論本物ではないが、かなり重くて本物みたいだった。撃った時の衝撃があまりにも凄くてビックリした。本物じゃない……よな?
2人でご飯を食べに行って、それからは各々用事を済ませたり、街を歩いたりして。

美味しそうなパン屋さんを沢山見かけたな。
焼き立ての香ばしい匂いが食欲を刺激する。明日の朝ごはんにしよう。
凄く良い雰囲気の公園があり、鳥が沢山居て、良いエネルギー、良い魂に満ち溢れている。まだこの町しか知らないが、早くもコロンビア良い感じだ。南米周ってコロンビアに行くのが楽しみになったな。


夜になり、既に晩ご飯を済ませていた浅野さんだったが、俺に付き合ってくれると言う事で色んな話しをした。
初対面の人にこんなに自分のこと話すなんてな。
以前の俺だったら自分から壁を作り、人に自分の内側を見せることはなかったし、他人を寄せ付けないオーラを放っていただろう。ましてや自分の親世代の人とこんなに自分を出して話すことなんてなかったし、ずっと沢山の人に話しかけずらいと言われてきた。やはりアヤワスカの後で全てが変わった。迷いがないし、良い魂同士が共鳴している。彼も凄く良い魂を持っている。だからこんなに色々話してしまう。
浅野さんにも沢山色んな話しをしてもらい、凄く楽しい時間を過ごせた。この出会いもまた運命なんだろう。
部屋に戻ってからも沢山お話しさせて頂いてとても良い時間だった。
久しぶりに蚊の居ない快適な部屋で、心地よい深い眠りに落ちていった。
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