ボリビアで歯医者に行った話し

3月15日 水曜日

2152日目 Bolivia La Paz

まだ暗い朝5時前。

ラパスのバスターミナルに到着した。

寒ぃ。。また一気に冬の気温に下がった。

歯の痛みは昨日よりは多少和らいでいたが、まだめちゃくちゃ痛いのには変わりない。

今日の何よりもの優先事項は先ず歯医者に行くことだ。

まだ日も登らない時間なのでクソ不味いコーヒーを飲みながら時間を潰す。

冷たい風がターミナル内に入り込んできて身体を冷やしていく。

しかしどうやったらこんな不味いコーヒー作れるんだ?普通にインスタントコーヒーにお湯いれるだけでもよっぽどもっと美味くなるはずだぞ?まさか洗い物とかに使ったお湯とか使ってるんじゃないよな?

あーもう、歯が痛すぎて昨日からずっと心が荒んでいる。。。

それにターミナル内に入り込んでくる隙間風で身体が冷え切って震えが止まらない。寒すぎだろラパスさん。

マップを見ると、セントロまでそう遠くなさそうなので歩いて向かおう。

2キロ弱でセントロまで来れる。

予約してあったホステルは勿論まだチェックインなんて出来ないけど、荷物を置かせてもらい室内で少し暖まる。寒すぎるターミナルに居るよりはよっぽどマシだ。

とにかく歯医者を探そう。

歯が痛すぎてこのままじゃ何も出来ない。

歯医者の情報を集め、オープンする頃あいを見計らってホステルを出る。

「まだドクターが来てないのよ。午後から来てくれる?」

「うーん、夕方までは空かないかなー。16時頃にまた来て」

そんな中、大きな身体のおじさんが親身に話しを聞いてくれ、すぐ診てもらえることに。

「ビックプロブレム」

「ビックプログラム!?どういうこと!?」

少しの英単語とスペイン語、翻訳を使いながらなんとか意思疎通をはかると、これは抜かないとダメだねって言ってる。しかも4本。

嘘でしょ!?4本抜くの??

俺の歯そんなに酷いの!???

もしかしてあれか?

と、ピンときて翻訳使いながら聞いてみるとやはり『親知らず』らしかった。

でも親知らずって聞いたことはあるけど、何なのかよくは知らない。抜くしかないのか?確かそうだよな?抜いちゃってから本当は抜かなくても大丈夫でした。とかないよな?記憶が朧げだけどもうどうにでもなれ!どうせこのままにはしておけない。

ちなみに値段は、最初結構高い金額言ってたけど、そんなに持ってるか分かんないって言って確認したら財布に200ボリしかなくて、そしたら200で良いよって言ってた。

麻酔を打たれ、歯をガシガシやられる。大丈夫だ、麻酔が効いて痛みはない。

それからドライバーみたいなもので力いっぱいグリグリやられてめちゃくちゃ怖かった。もしこのドライバーが滑ったら喉に突き刺さって苦しみながら俺死ぬな、って思ってめっちゃ怖かった。上手くいかないのか色んな道具を持ち出してグリグリやってたが中々取れない俺の歯。ペンチでガシガシやって何度も滑っては上の歯にあたったりしてて、上の歯が欠けちゃうぞ?本当にこの人大丈夫か?と不安と恐怖でおしつぶされそうだった。もしこのまま歯が取れなかったら。麻酔が切れた時に一体どれだけの痛みが襲ってくるんだ?これだけガシガシやられてるんだ、想像もつかないくらいの痛みだろう。最悪なイメージが湧いてくる。めちゃくちゃ怖い。ありがたいことに今まで手術とかするようなことになったことはない人生だったけど、手術受ける人の気持ちが少しだけ分かった。めちゃくちゃ怖い。助けて下さい、お願いします。心の中で祈るように叫んでいた。

まさにこんな感じ。

そしてついに、

「オッケー、終わったよ。このまま少し休憩しててね」

トレーの上に、抜かれた俺の歯が血まみれでコロンと転がっていた。

良かったぁ…

どうやら終わったらしいけど抜いたのは1本だけ。痛かったのは1本だけだし他は別に無理に抜かなくても大丈夫だろう。

でも片方だけ抜いてバランス感覚崩れないかな?もし俺がプロの格闘家だったらその微妙な平衡感覚崩れたら致命的なんじゃないか?

でもまぁいっか。

俺格闘家じゃないし。ただの無職だし。

当たり前だけどこれから数日間は薬飲んで安静にしてないといけない。お酒飲めないの辛いなぁ…

薬の種類をメモしてもらい、近くの薬局で抗生物質や痛み止めを買った。

何だか熱も出てきたっぽいな。

麻酔が聞いてるのか痛みはないが、頭も痛いし喉も痛くて何だか凄くダルい。

ラパスの街を走り回る古い車が撒き散らす排気ガスの匂いが鼻に突き刺さる。

あー、ダメだ。怠い。

食欲も全くなくてホステルでしばらく休んでいた。

夕方になり少しお腹も空いたので、外に出て何か食べものを探す。

アロスレジェーナ?

パパレジェーナじゃなくてアロスのパターンもあるんだ。初めて見た。

試しに食べてみる。

うん、普通にご飯を揚げたものだった。

ご飯を食べたら薬を飲んでホステルに戻り、早めにベッドに入って休んだ。

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